【セカンドキャリアインタビュー vo.3】小川巧〜セカンドキャリアの星になる〜

こんにちは!
TRYJINです。セカンドキャリアインタビューの第3回は、小川巧さんに話を伺いしました。小川巧さんはJリーガーとしてプレーした後、生命保険会社に勤めライフプランナーとして、日々ご活躍されています。なぜプロサッカー選手から保険会社に転職したのか、またアスリートのセカンドキャリアに対する熱い想いをたっぷり語ってもらいました。

f1a204b8-9e47-4553-9801-81284e25a093

小川巧

【プロフィール】
1987年千葉県生まれ。幼少時代からサッカーを始め、八千代高校から帝京大学に進学。大学卒業後にFC町田ゼルビアに入団。 その後、藤枝MYFCに期限付き移籍期間を含め、4シーズンに渡りプレー。 現役引退後は外資系の生命保険会社に入社し、ビジネスの世界で奮闘している。

 

下位カテゴリーであるサッカー選手の実情・・・

Q 大学ご卒業後に町田ゼルビアへ加入されました。サッカー選手という職業を意識されたのはいつ頃からでしょうか?
幼稚園の頃から地元のクラブチームでサッカーを始めて、小学校時代にはもうなんとなくJリーガーになりたいなとは思っていましたね。

Q 町田や藤枝に所属している際はJFLだった時代もあったと思います。その時は他の仕事もしていたのでしょうか?
基本的にはサッカーに専念できていました。町田に所属していた頃はチームの斡旋事業であるサッカースクールで小学生のコーチの仕事を週に1,2回していました。町田はチームの方針で所属選手の全員が他の仕事禁止でしたが、藤枝は特に規制もなかったので自分でアルバイトを探して働いている方もいました。

Q サッカー選手1本だった期間は午前中のチームトレーニングが終われば、午後のスケジュールはフリーだったと思います。どのように過ごしていたのでしょうか?
週に2回は自主的にジムに通い筋力トレーニングを行っていました。それ以外はカフェへ行ってリフレッシュしたりしていました。家庭のある選手は家族サービスに当てる人が多かったですね。火曜日はオフの翌日で2部練習、サッカースクールの指導も含めると、週の半分は終日サッカー漬けでした。

Q サッカー選手だった時期にセカンドキャリアについて考えたり、勉強する事はあったのでしょうか?
特別に何かを勉強をするということはありませんでした。ですが、遅かれ早かれ引退するものですので、常に引退後のことは頭の片隅にあったと思います。そしてぼんやりと「サッカーに直接関わらない仕事に就きたい」という想いはありました。幼稚園からずっとサッカーをしてきたので、サッカー以外の仕事に挑戦してみたいなと。

Q いま現役時代に戻れるならセカンドキャリアに向けて取得すべき資格や植え付けておきたかった知識はありますか?
知識というより、たくさんの人と会って、刺激を受けることは大事だなと思います。その当時色々な方が、セカンドキャリアに対してアドバイスを下さったりもしたので。僕自身、現役時代はあまり交友関係が広くなかったので、少し後悔しています。スポンサーの方達など、周囲には目上の方がたくさんいらっしゃったので、そういった方たちの知識や経験をたくさんお聞ききしておけば良かったなと思います。選手は意識的に動かなければ、サッカー業界以外の方にお会いする機会はめったにないんですよ。

Q 引退を意識したのはいつ頃からでしょうか?
4年のプロキャリアだったのですが、3年目ぐらいから「トップレベルで選手を続けていくのは難しいかもしれない」と思うようになりました。2年目は試合にシッカリ出してもらって、J2に昇格したのですが、J2ではなかなか自分の力が通用せず限界を感じ、「自分の引退も遠くはないな」と思いました。わずか1 試合ですが、幼い頃からの夢だったJリーガーとして試合出場の夢も叶えられたので、ある種の達成感もありました。今振り返るとそこで成長が止まってしまったのかもしれないですね。

Q チームメイト等で引退後への準備に時間を費やしている方はいましたか?セカンドキャリアの準備とサッカーとのバランスについてもどうお考えでしょうか?

000f7c13-18a6-470a-9562-8093390f7fff
やはり選手はトップレベルでサッカー続けることを第一に考えるものですので、同時に引退後の準備を積極的にやるという方はおそらくいないと思います。少なくとも私は率先してそのような事を実践していた方は知らないです。
僕はケガで試合に出られなかったので、引退後の不安とは常に隣り合わせであったかもしれません。第一線で活躍している選手は基本的にそんな事を考えている余裕はないと思いますし、常に試合に出場しているような選手は更に上へ上へと目指す傾向が強いです。誰もがセカンドキャリアについて頭の片隅に置かなきゃいけないわけではないと思いますね。全力投球した結果、セカンドキャリアの道に繋がるケースもありますし。そう考えると難しいですね(笑)

Q 戦力外通告をリハビリ期間中に宣告されたとお伺いしましたが、モチベーショ ンの保ち方はどうされてたのですか?
足首のケガがなかなか治らず、リハビリをしていた夏頃に「選手として来年残すつもりはない」と通達されました。だからと言って「公式戦に出場する」という目標を見失う事はありませんでしたし、長く競技スポーツとして向き合っていたので、最後までやりきるという想いはブレませんでした。だからリハビリも楽しくポジティブに捉えていました。

Q サッカー選手は引退後に指導者を希望するケースが多いと思うのですが、サッカーのコーチになろうとは思わなかったのですか?
単純に、指導するのが苦手というのが大きいです(笑)基礎的なスキルを教えるのであれば問題ありませんが、より高いレベルでの指導者を目指すには更に指導力や明確なビジョンも、求められるので。そう考えると自分はちょっと想像できませんでしたね。

Q Jリーガーが引退した時に貰える一時金は「生涯の出場試合数×千円」です。選手会に収めている積立金が還付されたとしても、あまりに脆弱な金額だと思います。それについてどうお考えでしょうか?
サラリーマンとは違う職業なので、金額が多いか少ないか単純比較できるものではありませんので意見しづらいですね。ただ、僕は3年目のシーズンに選手会長を務めましたが、確かにそのような声はありました。制度の面で、話し合いの場が増えていってもらえたら嬉しいですね。

Q 今のJリーグの規約やルールからセカンドキャリアについて良くする為に改善すべき事はありますか?
Jリーグの方も議論を重ねて現状があると思いますので、提言というより個人的な感想ですが、もっと受け皿というか、仕組みはあっても良いかなとは感じます。Jリーガーやプロスポーツ選手だったからセカンドキャリアで必ず成功する訳ではないですし、求められているような人材かどうかもわかりません。ただ、最後の最後までやりきった選手が、契約満了になった後に新しい道に進むためには、少しでも入り口に繋がるような仕組みがあったら企業、選手ともにメリットが大きいのではと感じてはしまいます。また以前Jリーグで行っていたキャリア支援の一環である職業実習も現役選手だけでなく、引退した選手も参加できる機会があれば面白いなと思います。

Q サッカー選手は起業する人が多くいますが、起業しようと思ったことはないですか?
さすがにその発想はありませんでした。起業される方の理由は色々あると思いますが、そもそも会社勤め自体が性に合わないという方も多いのかも知れませんね。僕の周りにも「スーツを着て会社に所属して上司の言う事を聞くのは考えられない」と言っていた選手は多かったですね。

サッカー選手→保険営業のワケとは?

Q 現役引退後は生命保険会社で勤務されていますが、今の職場で働くことになった経緯はどのような感じでしょうか?
現役中に当社の保険に加入したのですが、その担当者の営業所長が僕を採用してくれました。その方はプロスポーツ選手がご契約者様に多いからか、「セカンドキャリアについてどう考えてる?」と聞かれました。「サッカー以外の仕 事に興味がある」とお伝えしたら「一度社会経験として会社を見に来たら?」と言ってもらいました。そんな機会もなかなかないので、実際に職場を伺ったところ、とても新鮮な印象を受けました。働いている方たちの雰囲気がシンプルに「良いな」と感じたんです。今までオフィスを目にすることもあまりなかったので(笑)。最終的に決め手となったのは、その営業所長の「サッカー以外にもう一個、きちんと将来の事を考えて車輪を回しておくのは人生で大事なことだ」という言葉でした。町田からは引退後も何らかの形でクラブ運営に関われるような話も頂いていたのですが、その言葉をきっかけに今の会社でチャレンジしようと決断し、引退翌月に入社しました。サッカーを辞めてから保険の仕事をするまで1か月もなかったので、その間は営業所長と何度も会って仕事の勉強をしていました。

Q 今の会社ではどんな仕事内容をされているのでしょうか?また、達成したい目 標は何でしょうか?
お客さまの人生設計をお聞きして、オーダーメイドの生命保険を提供する仕事です。生命保険は目に見える商材ではないので、信頼と責任が問われます。その為に常日頃から人間性を磨く事も仕事の一環だと思っています。目標は、自分の働きぶりを見た、サッカー選手をはじめプロスポーツ選手が、新しいステージへチャレンジする勇気を持ってもらえるような存在になることです。

人間性を磨いてお客様と共に成長していく!

f295233f-4dc3-4bd2-b584-fa949ac83107
Q 小川さんの将来のキャリアプランをお聞かせ下さい。
間もなく入社してから2年が経ちますので、会社所定のトレーニング期間が終了します。今は一日でも早くお客様のお役に立てるよう、諸先輩方から様々な知識を吸収していきたいと思っています。ファイナンシャル・プランナーの資格も取得したいと思っています。
しばらくは現在のライフプランナーとしての仕事を全うして成長していき、いずれはライフプランナーを採用する方のマネージャー職になりたいと考えています。 生命保険はご契約してからの商品です。お客さまの人生に長く携わっていく中、お互いに刺激しあって、笑顔があって、お互いに悩んだり、一緒に歩んでいける数少ない仕事だと思うんです。自分はこの職業に出会えて本当に幸せだと感じてます。だからもっと保険業界を良くする為にも、世間にライフプランナーという職業を認知してもらえるような魅力的な人間になっていきたいで す。

Q 現在、現役でプレーしているJリーガー、またアスリートに対して、一足先にビジネスの舞台でご活躍されている先輩としてメッセージをお願い致します。

まずは今の職業であるスポーツを必死にやりきる事だと思います。そして、やりきった後にある新しいステージをその人自身にとって前向きなポジティブな1歩にしてほしいです。その為に現役から準備をすべき人はした方が良いですし、準備も何もせずに目の前の競技だけを一生懸命取り組んでも構わないと思います。いざ次のステージと向きあった時にポジティブであれば、どんな道でもワクワクできるじゃないですか(笑)。いつかは必ずやってくるのがセカンドキャリアです。自分の好きな事が終わってしまったとマイナスにならず、人生はまだまだ長いので、新しい自分になれるような心境で迎えてほしいと願っています。

マガジントップへ戻る